アントニオ・タブッキ (イタリア ポルトガルをこよなく愛する)
「供述によると」ではじまり、「そうペレイラは供述している」でおわる。
誰に・どこで・いつ、供述しているのかはあかされないままおわる。
あんなに政治にはかかわりたくないと思っていたペレイラ。
独裁国家、秘密警察、身辺をかぎまわる近隣に対して、知らない・感じないふり・距離をとっていたペレイラ。
ある若者に出会い、独裁、警察に対して、変化していくペレイラ。
力強く出発するペレイラ。
この供述が、
捕まってではなく、
平和な世界で過去の出来事としての証言だといいけれど。