sacqueline’s diary

久しぶりに読書にはまりました。読んでいった本の覚書と読書感想です。

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

猫とともに去りぬ ジャンニ・ロダーニ

大人な粋なファンタジー。 ユーモアとチクッとする粋な皮肉が入り混じっていて、くすっと自然と笑いがこみあげてくる絵本のような短編小説。 私は大好きかなぁ、こういうの。 心に残った好きな一文。 〜まったく不思議な話である。 どう考えたところで、 30…

破獄 吉村昭

脱獄王といわれた佐久間の脱獄を中心に据え、大戦前・戦中・戦後の社会情勢、刑務所をとりまく状況を描いた小説。 戦中戦後の刑務所のおかれている状況なんて考えたこともなかったので、看守の信条、心情・刑務所の維持、食料事情など、脱獄について以上に刑…

シベリア物語 長谷川四郎

思わずくすっと笑ってしまったところ 〜機械と機械に追われて機械を追いかけ、多忙を極めて、まことに味気ないものである。その機械を動かすものは、彼ではなく、彼以上の、権威ある存在なのだから。かかる存在によって機械は動かされ、そして、この機械によ…